ゴールド・デマンド・トレンド 2016年通年

2016年通期の金需要は2%増の4,309トンとなり、2013年以来最高の水準に達しました。これは主に今後の金融政策、地政学的不確定要素、およびマイナス金利に対する懸念のため、投資家からのETF(Exchange Traded Funds)への資金流入が、史上第2位となる532トンに拡大したことによるものでした。

ゴールド・デマンド・トレンド

2016年第2四半期の金需要は前期からの流れを引き継ぎ、ETF(上場投資信託)に多額の資金が流入した一方で、価格上昇を背景に宝飾品需要が低迷しました。総需要約1,050トンのうち、投資需要が2四半期連続で最大のカテゴリーとなりました。金価格も米ドル建てで25%上昇し、上半期の上昇幅として1980年後で最高を記録しました。

ゴールド・デマンド・トレンド 2016年第一四半期

2016年第1四半期の金需要は前年同期から21%拡大し、1,290トンとなり、四半期の需要としては過去2番目の水準となりました。この増加は不安定な経済と金融市場の不透明さへの投資家の懸念に伴い、ETF(上場投資信託)への大きな流入が生じたことによるものです。同時期に宝飾品需要は19%低下しましたが、これは価格高騰とインドでの業界ストライキ、ならびに中国経済の減速のため消費者の多くが購入を遅らせたことが原因でした。

ゴールド・デマンド・トレンド 2015年通年

2015年第4四半期の金需要は4%(47トン)増加し、1,117.7トンでした。中央銀行による購入の増加分(33トン)が全体の増加の大半に寄与しました。宝飾品とテクノロジーの需要はやや弱く、それぞれ6トンずつ減少しました。鉱山生産量は16トン減と、2008年以降で初めて前年同期を下回りました。リサイクルは引き続き縮小しました。

ゴールド・デマンド・トレンド2015年第3四半期

2015年第3四半期の金需要は前年同期から8%拡大して1,121トンに達しました。2015年第3四半期は2つの期間に明確に分かれました。前半ではETF(上場投資信託)からの流出を含む複数の要因が価格低下に寄与し、世界中での消費者需要増大を引き起こしました。後半には投資家の戦略的な動きによって8月と9月にETFへの穏やかな流入が生じ、価格を再び押し上げました。

ゴールド・デマンド・トレンド2015年第1四半期

第1四半期は総じて落ち着いており、世界の金需要は1%減少して1,079.3トンとなりました。宝飾品需要では、インドや米国の需要拡大が全体の小幅減少を食い止められませんでした。小幅ではあるもののETFへの資金流入は2012年以降初めてであり、投資需要を押し上げました。

ゴールド・デマンド・トレンド2014年年間

2014年の金の年間需要は3,923.7トン(2013年は4,087トン)となった。前年比4%の下落だが、消費者需要が熱狂的に膨れ上がった昨年との対比ゆえ驚くべきことではない。供給サイドは、ほぼ横ばいの4,278.2トンであった。新規鉱山生産量が伸びる一方で、リサイクル金の供給量が過去7年間で最低となった。